【映画】リトル・フォレスト~四季の移り変わりが美しい~
こんにちは
とりやまです。
今日は映画『リトル・フォレスト』の感想です。
あらすじ
一度は都会に出たものの、自分の居場所を見つけることができずに戻ってきたいち子。東北の小さな集落で農業をしながら、自給自足で生活していた。大自然に囲まれ、いち子は次の一歩を踏み出す勇気を蓄えていくのだった。
印象的なシーン
夏編
ユウ太といち子の会話
ユウ太:こっちを出てから初めて、小森の人たち・親たちを尊敬するようになったよ。中身のある生き方をしてきたんだなぁって
ユウ太と別れた後
いち子:ゆうたは自分の人生と向き合うために戻ってきたんだと思う。私は逃げてきた。
秋編
5年前に出ていった母。いち子は料理をするようになって、母と同じ野菜炒めを作ることができなかった。特に筋っぽい感じが気になっていた。ある日、セロリの筋とりをしていて気づいた。青菜の筋を取ると母と同じ野菜炒めを作ることができた。幼きときに母が野菜炒めを作ることはずぼらだと思っていたが、実はひと手間かけてくれたことに気づいた。
冬編
ユウ太:いちこちゃんは一人で頑張ってすごいと思うけど、本当は一番大事なとこから目をそらしてて、一生懸命取り繕っていると思うよ。本当は逃げているんじゃない?
いち子の心の中:私は黙ってしまった。こいつもちゃんと小森で生きていこうとしているからな。こいつも受け入れている。だから、小森のばあちゃんやじいちゃんは小森の生活を受け入れて楽しんでいる。私は…
春編
いち子:何かにつまづいて、それまでの自分を振り返ってみる度に、私っていつも同じように躓いているなって。でも、私は経験を積んだんだから失敗するにしろ成功するにしろ全く同じ場所って訳じゃないよね。じゃあ、円じゃなくらせんだって思った。一方からみたら、同じところをぐるぐるだけど、少しずつ前に進んでいるかもしれないって。そう考えると少しはマシかなって。人間はらせんそのものかもしれない。同じところでぐるぐると回りながら、それでも何かあるたびに上へも下へも伸びている。私が描く円も少しづつ、らせんはきっと大きくなっていくかなって。そう考えると私はきっとまだまだ頑張れるって思った。
感想
自然好きな人はこの映画お勧めです。美しい大自然の映像が合間合間に映りました。また、おいしそうないち子の料理を見ていると思わずよだれが出てきますね(笑)一度は都会に出て居場所を見つけられず戻ってきたいち子であったが、小森の人たちが自身の居場所を受け入れていることや自分の過去の失敗を受け入れ新しい見方に気づけたシーンは良かった。特に大きなクライマックスや盛り上がりがある訳ではない映画であったが、誰しもが自分の居場所について考えたり、自分に自身が持てなくなる時はある。そんな時に自分の居場所を見つけ、新しい一歩を踏み出していったいち子の姿を見て欲しいと思いました。
制作関係者
原作:五十嵐大介
監督・脚本:森淳一
キャスト
橋本愛(いち子 役)
三浦貴大(ユウ太 役)
松岡茉優(キッコ 役)
温水洋一(シゲアキ 役)
桐島かれん(福子 役)