toriyamaranの山旅日記

登山、旅行を中心としたブログ

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【読書】DAYSデイズ~泣き虫・不器用・へなちょこがサッカーを始める~

漫画『DYASデイズ』の感想です。

 

あらすじ

サッカーの名門校に入学した柄本つくしは不器用で運動神経がわるくいじめられっ子だ。高校で風間陣と出会いサッカーを始めることに。運動神経が悪いため、部員との差も痛感するが、それでも毎日走り続けるつくし。そんなつくしは次第と周りに認められ,

居場所を見つけていくのだった。

 

感想

『新世紀エヴァンゲリオン』や『はじめの一歩』に近い主人公で、とにかく弱く全然主人公らしくないことが特徴。新世紀エヴァンゲリオンの碇シンジとかの場合は、駄々をこねるのは初期の方だし、一歩とかもいじめられていたのは最初の方だけだ。しかし、DAYSのつくしはその時その時悩んでいる。うじうじ悩んでいる。ここにいてもいいのか。今の幸せがすぐになくなるじゃないか。みんなに期待されるのがプレッシャー。ともかく自尊心が絶対低いだろうと感じる主人公。でも、だから毎日毎日走って、努力できるんだろうなぁと思えるそんなマンガです。自分に自信がない人や自分の弱さを感じる人にお勧めのマンガです。

 

days-project.jp

 

www.youtube.com

 

2018.10.10 投稿

【読書】入江亜紀 著 北北西に曇と往け アイスランドに

入江亜紀著のマンガ 北北西に曇と往けの感想です。

 

 

 

あらすじ

舞台はアイスランド島、北緯64度のランズ・エンド。主人公の御山慧(17歳)には3つの秘密があった。

ひとつ、クルマと話ができる。

ふたつ、美人な女の子が苦手。

3つ、その職業は、探偵。

あるときは逃げたい飼い犬を連れ戻し、またあるときは一目ぼれの相手を探し出す。愛車のジムニーを駆りながら、胸のすくような探偵活動がいまはじまる。

 

感想

本当に車で旅に出たいなぁ、アイスランドに行きたいなぁ、と思わせるマンガです。アイスランドでの日常的な風景は市街地で暮らす私たちにとっては非日常的な風景なんだろうなぁと思わせてくれます。車中泊したり、湖で泳いでみたり、オーロラが見えたりと旅の良さが詰まっています。そして、とっても絵がきれいなので、アイスランドの良さがより一層伝わります。自分も社会人になって一人で車でドライブするようになったのですが、運転中の風景やその時の食事は格別なものがあります。特に2巻ではアイスランドの観光地を親友と転々とします。グトルフォスの滝、ストロックル間欠泉、シンクヴェトリル国立公園、ブルーラグーンとどれもこれも自然の雄大さ、美しさを感じさせるもので、実際に見てみたいと思いました。

 

グリルフォス

大きな滝で日本語で黄金の滝を意味するみたいです。日本にはないような大きな滝ですね。

a28-k.hatenablog.com

 

ストロックル間欠泉

すっごい大きな間欠泉が見れるみたいです。楽しそう。

daigakuseisekaiissyuu.hatenablog.jp

 

シンクヴェトリル国立公園

新しいプレートが作られる場所。ギャオ(日本語で裂け目)というユーラシアプレートと北米プレートの境界線がアイスランドの中心を走っているみたいです。

tabikichi.hatenadiary.com

 

ブルーラグーン

いわゆるアイスランド版の温泉です。温泉というよりもおっきな海水浴場という印象でした。

naoiyoshinobu.hatenablog.com

 

まとめ

きれいな絵が好きな人もしくは自然が好きな人にとってはお勧めのマンガです。一生に一度でいいからアイスランドに行ってみたいなぁと思わせる漫画です。

 

2018年07月31日 投稿

【読書】海が見える家 はらだみずき~あなたは本当にやりたいことをしていますか~

はらだみずき著 海が見える家の感想です。

 

あらすじ

 

入社一か月で仕事を辞めた文哉はやがて父が亡くなったことを知る。霊安室で対面した父は記憶と全く異なった風貌をしていた。父が住んでいた丘の上にある、海の見える家を片付ける過程で父の意外な事実を知ることになった。父の遺品を整理を通して、文哉はもう一度自分の人生を見つめなおす時間を過ごすのだった。

 

印象に残った言葉

文哉は呆然とした。がっかりした訳ではない。驚いたのだ。-おれにも釣れるんだ。自分の探した餌で・・・。

自給自足って、現在社会だと縁のない言葉だと思います。そのため、その大変さもやり方も自分には全く分からない。しかし、実際にやってみてできてしまうと自分の新しい発見ができる。そこで楽しんでいる自分がいることに気づけることって素敵なことだと思う。自分自身の新たな発見や気づきって面白い。

 

文哉がサーフィン中に自然に起きた危険な出来事を彼女に伝えるものの伝わらないことのむなしさ。

サーフィンで離岸流に遭遇し、命からがら生還するがその時の大変さが伝わらないもどかしさというのは、自分も山のことを登っていない人に伝えるときに良く苦労するとことだ。『景色がいい』とか『山で飲むコーヒーはおいしいとか』とか『達成感がある』とか、言葉を並べてもその時の自分の内から湧いてくる感情を伝えることは難しい。しかし、同じ山登りしている人の話であれば、そのときの感情を共感することができる。詰まるところ、人間は経験したことしか、共感できないし、だからこそ色んなことを経験することが人生の財産だということが改めて客観的に感じたシーンだった。何事もやってみないとわからない。

 

自分の人生が面白くないなら、なぜ面白くしようとしないのか。他人にどんな評価をされようが、自分で納得されない人生なんて全く意味がない。

文哉が父に言った言葉であるが、そのことをきっかけに父が自分の人生について考え、海が見える家に移るきっかけとなった。確かに、学生のころまでは、受験やスポーツは客観的なルールの元で頑張れば頑張っただけ見返りがある気がする。しかし、就職活動から急に他人に評価されることが重要になってくる。協調性、コミュニケーション能力、身だしなみと、今まであったらよかったものが急に必要なものになるのだ。しかも、その需要度は人によって千差万別だ。ゲームのルールが一気に変わる感じだ。それが分かっている人、付いていける人は極めて全うで優秀で羨ましいと感じる。しかし、一部は文哉のように就職した会社で馴染むことができず、ワイプアウト(波に乗れないこと)してしまう。他人の気持ちや考えを推し量れることって社会で生きていく上では大事なことだと思う。しかし、他人を重視しすぎるがあまり、自分をスポイルするのはあまりにも本末転倒な気がする。他人と比べやすくなり、自分の世界を大事にすることは難しい世の中ではあるが、自分が面白いと思える人生を歩み続ける努力は大事にしたいと思った次第である。

 

まとめ

人生は順風満帆ではなく、人は弱い生き物である。しかし、弱ったときだからこそ、心の薄皮が向けて世の中をより鮮明に捉え、新しい気づきを得ることができるチャンスでと思える一冊でした。

 

 

海が見える家 (小学館文庫)

海が見える家 (小学館文庫)

 

 

【読書】山と食欲と私~登山するものとしての共感がいっぱいです~

山と食欲と私の感想です。

 

 

8巻

 

今回は雪山登山についてです。滝本夫婦に誘われてあゆみは雪山へ。場所は、雪山の聖地八ヶ岳。雪山特有の技術や知識、トラブルについて経験することなるが、どれもこれも役立つものばかり。今シーズンから雪山登山をしたい人は是非読んでみて下さい。

 

7巻

 

イベントで山にきたビジネスパーソンとの会話

男:意識的にネット環境から自分を隔離してみるという…まぁいわゆるビジネスパーソン向けの自主企画イベントです。休日や夜間でも仕事の対応があったり…なかなか自分ん一人でスマホの電源をOFFにすることはできないじゃないですか。実際 問題ないかもしれない…わかっていても何か起きるんじゃないかと不安で…精神的にもOFFモードになれない…だからこんなイベントを通じてー

主人公のあゆみ:え、スマホの電源を切れないんですか?

男・主人公のあゆみ:え?

主人公のあゆみ:私は登山が趣味なのですが、山は電波が届かない場所もありますし電源を切るというか事実上切れている状態になることがよくあるというか…。あ、でも私なんかと違って、お仕事お忙しいんですよね。そうですよね。それだとなかなか自分勝手に電源を切るというのは…すみませんなんか無神経なことを言って。

男:私そろそろ下ります。

主人公のあゆみ:えっ…あ、はい!スマホの電源…一人でOFFにできるようになるといいですね!

(あゆみと別れたあと)

男:自由で輝いていたな

 

スマートフォンは、どこででも電話ができてインターネットを使える様に、常に世界と繋がることができる。一方で、社会に縛られているような感情を抱く人もいるはずです。特に気分転換や自分の好きなことが分からない人は、自分のスイッチをON・OFFすることが苦手なイメージがあります。自分もどちらかといとそういう繋がりから逃れたくて山に入り込んでいった気がします。自分の中にもやもやした嫌な感情が溜まってくると世の中が灰色というか、色の彩度が下がる気がします。けど、山に行くと下界にはない美しい景色や展望が広がっていて、世の中には美しい場所がまだまだあるんだなぁと実感させられます。自分も山に行くことで感じている感情が『自由』なのかもねと思った次第です。

山と食欲と私 7巻 (バンチコミックス)

山と食欲と私 7巻 (バンチコミックス)

 

 

6巻

 

 

もし山の麓に生まれていたら私は登山していたか分からない

27歳、会社員の日々野鮎美は、単独登山女子。

ある日、奥多摩の焼き鳥屋に入った鮎美は、店を営んでいるおばあさんと話すことになる。

おばあさん:谷ばかりで畑もできないしこの辺りには何もないからね。こんなものしかね…

鮎美:そんな。私は奥多摩大好きですよ。自然が豊かで山もいっぱいあって。

おばあさん:私は大嫌い。山の隙間にへばりついて、岩ノリみたいな暮し!お父さんに聞こえると悪いから大きな声じゃ言えないけど。次に生まれ変わるなら銀座でタイプ打ちやりたいと思っているの

(中略)

鮎美:山を登る人、山を駆け抜ける人、山の合間に生きる人。もしこの土地に生まれていたら、私は山に登っただろうか。

 

自分も普段は市内の方で生活している。だからこそ、山に登ったり、自然に触れることで非日常感を味わうことができているかもしれないと感じた。山登りが好きになって、毎週のように山に登ってはいます。長野に暮らせば、毎週アルプスに登れるのに、と時々想像します。しかし、アルプスが身近になったとき本当に好きなままでいられるかは自信はないなぁと思いました。非日常とはその人その人の生活に対する非日常なんだなぁと思いました。

 

5巻

 

山と食欲と私 5巻 (バンチコミックス)

山と食欲と私 5巻 (バンチコミックス)

 

 

山ガール:えっ、単独、一人で山登りですか?単独山ガールだ。

主人公:いやぁ、もう27歳ですしガールなんて歳でもないので、山ガールという呼ばれ方に違和感があって、人様に説明するときは単独登山女子なんて名乗っておりますけど

 

山ガールというと、今どきのおしゃれな女性の趣味のような気がしますが、単独で登山している女性は嫌がっているかもなぁと思いました。確かに山ボーイと単独登山者では少し響きが違う気がします。前者はリア充なアウトドア男子、後者は山とともに生きようとしている感じでしょうか。世の中には仲間と一緒に楽しむことを重視する人(多分、リア充に多い)と、一人の時間を楽しむことを重視する人の2種類がいると思います。自分は仲間と一緒に居続けると楽しいのですが、疲れてしまうので単独行が多いです。山ガール=リア充=仲間と一緒に楽しむことを重視する人 というイメージがあるため、単独登山女子の主人公あゆみは嫌がるんだなぁと想像してます。

 先日、グループ登山に参加してきましたが、何か疲れてしましました。5人くらいまでなら特に気になりませんが、それ以上となるとキャパオーバーになってしまい人の特徴を覚えたり話したりで手一杯になってしまいます。リーダーは人ができた良い人だし、周りの人も明るくて面白い人ばかりだったのに、楽しめませんでした。こういう時は結構自己嫌悪に陥りますが、こういう性格とも長い付き合いなので、まぁいいかと流してしまいます。やっぱり自分には少人数や一人で楽しむことが好きみたいでした。

 

4巻

 

山と食欲と私 4 (BUNCH COMICS)

山と食欲と私 4 (BUNCH COMICS)

 

 山ロスについて紹介してありました。

山ロスの諸症状として下界にいる自分が本来の自分の姿ではないような錯覚に襲われる

コンビニの存在に違和感を覚えたり、一日何時間も歩かないことに妙な焦りを覚えたる。山ではすれ違う見ず知らずの誰とでも親しく挨拶できたのに街では隣にいる人が存在しないかのようその不自然さに大いに戸惑う。電気や水洗トイレのある部屋にいると逆に不安になる。

 

こういうのを、山ロスっていうことを始めて知りました。九重連山後に同じような気持ちになりました。

なんで周りがコンクリートだらけなんだろう。

なんで雪が無いんだろう。

と気持ちも落ち着かず心ここに在らずの状態になっていました。

というのも、九重連山では、御池という池が凍っていて、池の上を歩くことができました。氷上の池の上をあることは初めての経験でしたし、ましてやそれが山の上の池であったので、自分の気持ちが戻ってこなかったようでした。

登山を始めて、4年目にして、モチベーションがピークになりました…。自分の熱がいつ冷めてくれるか少し不安になるこの頃です(笑)

 

3巻 

 

山と食欲と私 3 (BUNCH COMICS)

山と食欲と私 3 (BUNCH COMICS)

 

むしょうに山に行きたい

今すぐ 独りで

こう考えるときに襲ってくるのは私、人間関係から逃げてる?

だけど、後ろ向きな理由だけじゃないもん。

都会での暮らし、職場での人間関係をうまくやっていくためにも、ときどき輪の外に出て一人になる。実はとても前向きな行為ではありませんか。

山の中にたった一人身を置いて、頭のことを山のことや食べ物のこと、安全に下山することだけでいっぱいにしているうちに生活の中で自分の心に幾重にも巻き付いた濁った膜が剥がれていく。まるで山全体を覆っていた雲が晴れるように。

 自分も良く独りで山登りをするが、なんか似ている気がした。職場では色んな人と一緒に仕事をしていくが、自分にできることは、全体からみたらすっごく小さな一部分だけなんだなぁと実感したり、自分の力を信じられなくなる。でも、山を歩いているとそんなごちゃごちゃした考えがリセットされて、景色に心動かされている自分に気づく。ここ最近毎週のように山を求めているが、山に登るともう少し頑張ってみようとか、おじさん・おばさんと山のこと、植物のこと、ギアのことを話したり、ヒップソリをしたり、時に強風で顔を真っ赤にしたりとか、山を登っていないと経験できないようなことをたくさん体感できた。

そんな新しいことを自分の中に入れることが今の自分を支えている気がした。

これは別に登山に限ったことではないと思いますが、自分にとってはそれが登山でした。なんとなく始めた登山だが、まさか雪山に登ることになるとは思わなかった(笑)これからも、たくさんの山々を歩き、何かいいものを感じていきたいものだと思いました。

 

もともとはWBマンガなので無料で読むことができるので、良かったら見てみて下さい。

 

2018年04月14投稿

2018年04月26日 更新(3巻から7巻の感想を統合)

【読書】旅猫リポート~ナナとサトルの心温まる物語~

こんばんわ

とりやまです。

今日は有川浩著の『旅猫リポート』についての感想です。

 

あらすじ

野良猫のナナは瀕死の状態から助けてくれたサトルと暮し始めた。ある日、サトルはある事情のため、ナナを手放さないといけなくなった。そのため、サトルとナナは貰い手を探すべく銀色のワゴンに乗って旅に出るのであった。

 

感想

猫を探す旅をする中で、サトルは旧友に会いに行った。そこで、サトルの生い立ちやエピソードが回想されるのだが、サトルの控えめな気遣いであったり、自分よりも相手を優先するところは人間として美しすぎる気がした。最初から最後までサトルの優しさにほれぼれしました。自分も百分の一でもサトルになれれば、いいなと思いました。

 

今度、2018年10月26日から映画版も上映されるみたいなので、ぜひご鑑賞ください。

主演:福士蒼汰

ナナの声:高畑充希

監督:三木康一郎

音楽:コトリンゴ

tabineko-movie.jp